昨年だけでも、5,600万人以上もの開発者が6,000万を超える新しいリポジトリを作成し、GitHubに19億件ものコントリビューションを行いました。私たちが日々頼りにしているソフトウェアは、このような開発者によって開発されています。日常的に利用している業務システムや、医療施設への移動に使う自動車などにも、こうした技術が組み込まれているのです。GitHubでは、開発者の皆さんに対して世界屈指のエクスペリエンスを提供することを常に念頭に置いています。この取り組みは、私たちがリリースするすべての機能、すべての決定にも反映されています。
私たちは、GitHubでできる限り最高の開発エクスペリエンスを提供するために、お客様やオープンソースコミュニティのニーズを理解できるよう尽力しています。そのために、開発者、チーム、規模の大小に関わらずあらゆる企業との連携を図っています。私たち自身がGitHubを利用してGitHubという統合開発プラッフォームを開発してきた経験を活かすとともに、最近更新されたState of the Octoverseレポートのような自主調査も実施しています。こうしたすべての取り組みによって、最も重要なことに焦点を合わせることが可能になります。これらを通して私たちが認識したことは、どの開発者も、どの企業も、優れたソフトウェアを提供する能力を向上させたいと考えているということでした。速度と品質を高めるために重要なのは、優れた開発者エクスペリエンスの提供に注力することです。
GitHub Universeの中で今回の注目セッションとして、優れた開発エクスペリエンスの条件についてお話ししました。要約すると、必要な条件は以下の3つです。
- コラボレーションを可能にする自動化された開発者ワークフロー:チームの連携と手動タスクの自動化をより容易に行えるので、常にワークフローを維持できる
- 開発者に特化したセキュリティとコンプライアンス:開発者はリスク軽減よりもソースコードの記述に集中できる
- プラットフォームの信頼性:開発者がプラットフォームを使用する際に、常に拡張性、回復力、可用性が確保されている状態を維持できる
先日のGitHub Universeの基調講演で、企業内で世界クラスの開発者エクスペリエンスを提供できるよう支援する最新の製品と機能を発表しました。これにより、社内・社外のお客様に向けて迅速にソフトウェアを提供することが可能になります。GitHub Enterprise Server 3.0では、GitHub Actions、GitHub Packages、Code Scanningなど、開発者から好評を得ている多数の機能の、オンプレミス製品での提供を開始しました。GitHub Actionsは、新しいワークフローの視覚化、保護された環境、開発の承認機能をリリースしたことで、フル機能を搭載したCI/CDプラットフォームを実現できます。また、Pull Requestの自動マージを活用することで、出荷までの時間をさらに短縮できるようになります。GitHub Enterpriseは、GitHub.comと同じプラットフォーム上に構築されているため、これらの機能によって、世界最大の開発者コミュニティとの長年にわたる連携を通じて育んできたGitHub独自のベストプラクティスを企業内のリソースとして取り込むことができます。また、企業向けのGitHub Sponsorsを通じて、企業が頼りにするオープンソースプロジェクトに資金援助を行うことも可能になり、ソフトウェアサプライチェーンのイノベーションと耐久性の強化を図ることができます。
GitHubはオープンソースからスタートしました。そして今日、私たちはすべての開発者がより優れた、より安全なソフトウェアを開発できるよう支援しています。これは企業にとって、高品質で低リスク、そして何よりも重要なことが、優れたエクスペリエンスをお客様に提供できることを意味します。
GitHub Universeの基調講演での製品発表をご覧ください。また、エンタープライズセッションはこちらからご覧いただけます。このセッションでは、GitHubのお客様が、GitHubを活用した開発方法の変化を紹介しています。